カラーマーケティングでカラーコーディネート(1):年代別・性別別色彩嗜好の把握

公開日: : 最終更新日:2014/11/16 ライフスタイル

ファッションにおけるカラーコーディネートを行う際、どんなイメージ・感情を表現するかという観点も重要ですが、他者に向けてファッションを決める事も多いでしょう。特に女性が異性・恋人などに対して服装でアピールする事は多いと思います。

ここでは2回にわたって年代・性別別に色彩嗜好(色の好み)の傾向を色彩心理学の研究成果から学び、カラーマーケティングの視点でカラーコーディネートに活かす方法を考えましょう。

色彩嗜好の年齢差

松田ら(2014)によると、近江・柳瀬・椿(1981)は12~69歳までの男女を対象に東京と大阪で大規模な色彩嗜好調査を行っています。性別による色彩嗜好に有意差は出ていませんが、年代別では主に以下のような特徴が出ています。

  • 白は特に若年層に好まれる
  • 黒は20歳代後半が嗜好率のピークでそれ以降は低下傾向
  • 灰は高年齢ほど嗜好率が上昇
  • 12~15歳と60歳代で比較すると、白と鮮やかな赤の嗜好率が大幅に低下し、浅い黄・鮮やかな緑・浅い青緑の嗜好率がやや低下
  • 年長者では、茶系等(暗い茶、暗い赤など)・一部の淡い色(薄い黄、薄い青緑など)の嗜好率が上昇
  • 年齢層が上がるほど中間色トーン(橙・黄・緑・赤紫など)の嗜好が増加

若年層ほど明るい色を好む傾向があるのは直感と一致すると思いますが、興味深いのは黒の嗜好率のピークが20代後半である点です。また、年齢層が上がるほど中間色の嗜好率が上がる事や、高年齢層が灰色や中間色を好む事も直感と一致しますが、薄い黄色・青緑などの一部の淡い色を好む傾向も特筆すべき点でしょう。

また、三浦(2008)は幾つかの既存研究を整理し、

  • 幼年期(6歳まで):主に鮮やかな暖色(赤や橙など)を好む
  • 児童期(6~12歳頃まで):上に加えて黄を好み、高明度・低彩度の嗜好も増える
  • 青年期(12~20歳):暖色だけでなく寒色の嗜好も見られ、低明度・低彩度色の嗜好率が増加傾向になり、嗜好が安定する
  • 壮年期(20~40歳代):寒色や中間色などが好まれる
  • 50歳代以降:低明度・低彩度色が好みの中心になる

とし、概ね上記の傾向と一致する事が分かります。最初は鮮やかな暖色が嗜好の中心であるところから青年期にかけて嗜好の多様性が広がり安定していき、やがて寒色や低彩度嗜好に変わっていく傾向が見られます。

色彩嗜好の男女差

では、色彩嗜好において肝心の男女差はどういったものがあるでしょうか。前述の三浦(2008)は同様に過去の先行研究を整理して以下のようにまとめています。

  • 全体的には女性は明るいトーン、男性は暗いトーンを好む
  • 女性の好みは紫・赤紫・赤と嗜好に多様性がある
  • 男性の好みは青系に集中し画一的である

要するに「男女のイメージ」と各性の色彩嗜好が概ね一致する結果となっており、ジェンダーや嗜好の多様化という点は指摘されるものの、この傾向は長らく変わっていない点がポイントです。

カラーマーケティングの視点から最適なカラーコーディネート

女性が特定の異性をターゲットにしたファッションコーディネートを行う場合、その相手の好みが分かれば一番ですが、分からない場合も多いと思います。その場合、最も確率的に好まれやすいカラーコーディネートを行う事が一つの戦略になるわけですが、その場合どうすれば良いでしょうか。仮に若い世代の男性を例に考えてみましょう。

ここまでの結果をまとめると、若年層の男性が好みやすい色の傾向は、

  • 全体的には暗いトーンの青系統の色を好む
  • 黒系統も好まれやすい
  • 若い世代に限っては年長者に比べれば鮮やかな色に対して慣用的

である事が分かります。基本的には青系統や黒などのクールな色合いが好まれるわけですが、それだけだと単調になりがちですし、鮮やかな色が全く好まれないわけではありません。この事から考えれば、黒系統・青系統などを基調としつつ、明るい色をアクセントカラーとして足すといったコーディネートが、多くの男性が好みやすい配色パターンであると考えられます。

カラーマーケティングでカラーコーディネート(2):男性と女性で異なる「好きな2色配色」

参考文献
[1]松田隆夫・高橋晋也・宮田久美子・松田博子(2014)『色と色彩の心理学』培風館
[2]三浦久美子(2008)「色彩と香りの感情次元と調和性」博士(人間科学)学位論文

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