• pracya(プラチヤ)インドストール販売サイト
  • pracya(プラチヤ)インドストール販売サイト
  • pracya(プラチヤ)インドストール販売サイト

織物が無い「インド美術史」(1):インダス文明・広義宗教美術以前

公開日: : 最終更新日:2019/03/18 インド織物の歴史 ,

「美術史から無視されていたインド織物」において、インド織物を含めたインド美術史の整理が必要である事を指摘しましたが、それではインド織物が取り上げられない既存のインド美術史はどのようなものでしょうか。ここでは、代表的な文献(宮治,1981〈2009〉)を中心に「インド美術史」を時系列に沿って見ていきましょう。

「狭い意味」で美術・芸術を捉えた場合、インド美術史として取り上げられる最初の時代は、紀元前2600~1900年頃に栄えたインダス文明です。

星野英紀他編(2010)によると、古典的な宗教類型論では主に(1)特定の開祖を持たない「原始宗教」(自然信仰など)、(2)特定の民族のみに信仰される「民族宗教」(神道、ユダヤ教など)、(3)民族・地域が限定されない世界中に広く信仰者が分布する「世界宗教」(仏教、キリスト教、イスラム教など)の3つに宗教を分類する事が出来、インダス文明は民族宗教が起こる以前の時代に当たります。一般的な美術史では体系化された宗教を元にした美術(広義宗教美術)を基準とする事が多いですが、美術史研究ではインダス文明を美術史の始まりとて取り上げられる事が多いです。

考古学的には青銅器時代に当たり、ハラッパーやモヘンジョ・ダロなど整然とした都市計画を持った高度な文明で有名です。多数の精細な彫像や土器などの工芸品が多数出土しています。川越ら(2010)によると、インドは古くから様々な地域と交易を行っていた事が多くの研究で確かめられており、実際に紅玉髄の装身具などがメソポタミアに輸出されていた事も分かっています。

インダス文字は未だ未解読ですが、その印章自体は交易の存在の大きな証拠となっています。当時の印章は写実的なものが多かったからです。

織物が無い「インド美術史」(2):ヴェーダ時代

参考文献
[1] 金子典正編(2013)『芸術教養シリーズ4 朝鮮半島・西アジア・中央アジア・インド アジアの芸術史 造形篇II』幻冬舎
[2] 川越修・脇村孝平・友部謙一・花島誠人(2010)『ワークショップ社会経済史 ―現代人のための歴史ナビゲーション―』ナカニシヤ出版
[3] 星野英紀他編(2010)『宗教学事典』丸善
[4] 宮治昭(1981)『インド美術史』吉川弘文館宮治昭(2009)『インド美術史』吉川弘文館
にほんブログ村 ファッションブログ ファッション情報へ

関連記事

西洋のキャラコ自給への道

18世紀頃にインドから西洋に輸出されていたキャラコは、 色落ちしにくい綿織物(当時、英国に無

記事を読む

アーツ・アンド・クラフツ運動の起こり

バードウッドの思想 1878年のパリ万国博覧会においてジョージ・バードウッド卿は『インド宮廷ハンド

記事を読む

英国の植民地支配はインド織物産業を崩壊させたのか

インド織物の歴史:(6)イギリスの産業革命と圧政の影響でも述べたように、従来、英国の植民地支配によっ

記事を読む

織物が無い「インド美術史」(7):中世

前回に引き続き、織物を含まない既存の「インド美術史」について紹介していきます。今回は中世のインド美術

記事を読む

織物が無い「インド美術史」(6):サータヴァーハナ朝

前回に引き続き、織物を含まない既存の「インド美術史」について紹介していきます。今回はサータヴァーハナ

記事を読む

インド織物の歴史:(5)植民地化までの織物生産

チンツの二大供給地 インドにおけるヨーロッパ向けのチンツの二大供給地はブルハンブールとコロマンデー

記事を読む

インド織物の歴史:(3)ムガル帝国下での染織の発達

ムガル帝国の成立 中央アジアのフェルガーナ地方のバーブルは「パニパットの戦い」でデリーのロディー朝

記事を読む

インド織物の歴史:(2)ヒンドゥー教の趨勢と仏教美術の成熟

紀元4~6世紀のグプタ朝時代は所謂「インド文化の黄金期」で、バラモン教が復興し、ヒンドゥー教が勢力を

記事を読む

no image

インド染物の美術史(1):17世紀以前

インドの染織は紀元前2000年頃にまで遡れるものの、17世紀以前の染織物はあまり残っていません。とい

記事を読む

織物が芸術になった時

織物は芸術か 「織物は芸術であるか否か」という問いを立てれば、どう答える人が多いでしょうか。「クラ

記事を読む

Message

亜麻
インドストールに使われる素材(1):麻(ラミー・リネン)

私達の生活の中でロープや袋、衣服など様々な所で麻は使われていますが、そ

インド染物の美術史(2):グジャラートの木版捺染

前回、エジプトのフォスタートで出土した染織品に17世紀以前に西インドの

色相環
現代色彩論の礎となったゲーテとシュヴルールの色彩調和論

色彩論・色彩調和論において現代よく使われる理論は、マンセルシステムやP

色相環
カラーマーケティングでカラーコーディネート(2):男性と女性で異なる「好きな2色配色」

前回、年代・性別毎に好まれる色の傾向が異なる事を理解し、それを活かした

色相環
カラーマーケティングでカラーコーディネート(1):年代別・性別別色彩嗜好の把握

ファッションにおけるカラーコーディネートを行う際、どんなイメージ・感情

→もっと見る

PAGE TOP ↑