ペイズリー模様

公開日: : 最終更新日:2014/08/26 デザイン・文様 , , ,

ペイズリー模様(ペーズリー模様)は、インド織物に特に頻繁に出てくる模様で、ヨーロッパでは「松かさ形」として見られる模様です。古代バビロニア人は「パインの芽」のシンボルとして利用していた事もあって、糸杉などの「生命の樹」がルーツであるという見方もあります。(古代バビロニアにおいてパインは食料・衣服・住居と生活の多岐に渡って使う物であるからで、後に「豊穣のシンボル」となりました。)

ペイズリー模様

とは言え、ペイズリー模様のルーツに決定的な説は無く、

  • 糸杉説
  • パインの芽説
  • ひなげしの花説
  • 菩提樹の葉説
  • イチジクの断面説
  • マンゴーの実説
  • 火焔説

など、多種多様な仮説があります。大雑把に分類すると、糸杉説・パインの芽説・菩提樹の葉説は「生命の樹信仰」がポイントになっており、ゾロアスター教の信仰対象から見れば、火焔説もその一種となります。ひなげしの花説・イチジクの断面説・マンゴーの実説は「模様の形態」が仮説の根拠になっています。

一見すると、前者の「生命の樹信仰」を仮説としたものの方が説得力がありますが、ひなげしの花説のようなヨーロッパにおけるブータ文様からペイズリー文様への変遷もあるので、形態説も捨て切れません。

pracyaではペイズリー模様を多用した手紡ぎ手織物カーディーのインドストールを販売しています。

参考文献
[1] 佐藤百合子(1986)「インド更紗・ジャワ更紗にみる模様、構成の特色について」『研究紀要(文化学園大学)』Vol. 17, pp. 15-27
[2] 城一夫(1995)『西洋染織文様史』朝倉書店

にほんブログ村 ファッションブログ ファッション情報へ

関連記事

no image

インド更紗の語源

チンツの語源 インド更紗は英語でチンツ(chintz)といいますが、この語源を見る事で、インド更紗

記事を読む

カウン(七宝繋ぎ・輪つなぎ)

ジャワ更紗の構成:カウン(輪つなぎ・七宝つなぎ)

ジャワ更紗に典型的に見られる構成の一つにカウンと呼ばれるものがあります。日本で言う七宝繋ぎとも似てお

記事を読む

ペイズリー文様

ブータ文様からペイズリー文様へ

ペイズリー模様の項でペイズリーのルーツとして大まかに見て「生命の樹信仰」説と「模様の形態」説がある事

記事を読む

レンガ積み配列

インド更紗の構成:レンガ積み配列(ブリック)

格子配列を一つ毎に1/2ずらす事によって作った配列で、その積み方を例えてレンガ積み配列(ブリック)と

記事を読む

チュプロカン

ジャワ更紗の構成:チュプロカン(格子・石畳)

ジャワ更紗に多く見られる構成のうち、格子状になっているものをチュプロカンと言います。チュプロックとい

記事を読む

インド織物の主な模様

元来、模様には呪術的な意味合いがあるという言説があり、多種の宗教的影響を受けたインド織物には多様な模

記事を読む

ジャワ更紗とは何か

ジャワ更紗はポルトガル語でバティック(batik)と言い、インド更紗の語源でも指摘したように、ジャワ

記事を読む

花卉模様

花卉模様・花束模様

花卉(草花)や花束を配置した模様を言います。大きな花卉・花束を布面全体に配置する事もあれば、幾何学的

記事を読む

格子配列

インド更紗の構成:格子配列(スクウェア)

名前の通り、垂直線と水平線の交差によって出来る格子状の配列を格子配列(スクウェア)と言います。内部に

記事を読む

インド織物の主な構成

インド織物のデザインは、基本的には「多種多様な模様を配置」する事で行われる事が多いです。ここでは、ど

記事を読む

ストールの巻き方「一周巻き(エディター巻き)」:(4) ねじりボリューム巻き

ここでは、一周巻き(エディター巻き)を応用させたねじりボリューム巻きを

ストールの巻き方「一周巻き(エディター巻き)」:(3) シェル巻き

ここでは、一周巻き(エディター巻き)を応用させたシェル巻きを紹介します

ストールの巻き方「一周巻き(エディター巻き)」:(2) ボリューム巻き

ここでは、一周巻き(エディター巻き)を応用させたボリューム巻きを紹介し

一周巻き_4
ストールの巻き方「一周巻き(エディター巻き)」:(1)基本の巻き方

ここでは、ストールの巻き方の一つである、一周巻き(エディター巻き)の基

亜麻
インドストールに使われる素材(1):麻(ラミー・リネン)

私達の生活の中でロープや袋、衣服など様々な所で麻は使われていますが、そ

→もっと見る

PAGE TOP ↑